山形県内の高校生に対してAI教育を提供している「やまがたAI部運営コンソーシアムが、LINEヤフー株式会社、キラメックス株式会社と連携し、山形県のAI人材育成を目指した協定を締結しました。本協定は、山形県内の企業および高校生を対象としたAI教育の推進を通じて、地域のAIリテラシー向上と人材育成を図るものです。また、やまがたAI部の活動に対する資金面での支援も含まれています。

やまがたAI部運営コンソーシアムは、当社が支援し、代表取締役社長・松本晋一が会長を務めております。やまがたAI部は全国でも優秀な取り組みとして評価を受け、2022年8月には内閣官房主催『夏のDigi田甲子園』で全国ベスト4、同年12月には経済産業省東北経済産業局が実施する『TOHOKU DX大賞』の支援部門で最優秀賞（東北経産局長賞）などで表彰されています。

• 取り組みの概要と背景

やまがたAI部運営コンソーシアムは高校生へのAI 教育を通じて地域の若い世代のAIリテラシー向上に貢献してきました。現在、山形県内 21 校から 117 名の高校生が参加し、AI 教育を学んでいます。この活動は着実に進展している一方で、今後の活動の維持や発展のための持続的な資金の確保が課題となっていました。また、山形県内の企業では日常業務でのAI活用が進んでおらず、産業競争力向上の面でも課題が見られました。

今回の協定では、これらの課題に対応するため、LINE ヤフーとキラメックスが共同で運営するリスキリングプログラム「LINE ヤフーテックアカデミー」を活用し、山形県内の企業向けに「AI 活用アカデミア」を提供します。同時に、高校生向けの「AI活用アカデミア」プログラムを実証実験として実施します。さらに、やまがたAI部の活動に対する資金面での支援も行われ、活動の持続可能性向上にも寄与します。

これらの多角的な取り組みにより、企業の日常業務におけるAI活用促進と次世代AI 人材育成の両立を目指すとともに、やまがたAI部の活動基盤強化を図ります。既に県内企業からの受講申し込みがあり、今後さらなる支援の拡大を図ります。この協定は、山形県におけるAI教育と産業振興の持続的発展に向けた重要な一歩となります。

• 「AI 活用アカデミア」について

企業向け「AI 活用アカデミア」

概要：LINE ヤフーがグループ社員や法人向けに展開する、エンジニア以外の職種の方を対象としたAI人材育成コースを、山形県内の企業に提供します。

受講期間：2024 年 11 月 7 日〜12 月 19 日（全 7 回、毎週木曜日 16 時〜18 時）

定員：約 100 名

受講料：1 人 200,000 円（※補助金適用となる場合があります）講座内容：

1. AIの基礎知識、求められる人材
2. AI を「使いこなす」活用事例の紹介
3. 使っていますか？生成系AIによる業務改革
4. データが重要！AI を活用したデータ分析の方法
5. AIを活用した課題解決の方法
6. AIプロジェクトの進め方とポイント
7. AI プロジェクトの企画発表会

※講座内容に変更が発生する場合がございます。

お問い合わせ：https://lp.techacademy.jp/ly-yamagata-biz-contact
企業向け「AI 活用アカデミア」のオンライン説明会を実施いたします。
日時：10 月 17 日（木）12:00~13:00
オンライン説明会の参加お申し込み：https://forms.gle/Xc1X8uoHK2zQ18S86

高校生向け「AI活用アカデミア」（実証実験）

概要：やまがたAI部が高校生向けに提供するプログラムの中に、「AI活用アカデミア」をもとにした講座を追加し、山形県内の高校生に提供します。実証実験として、やまがたAI部の一部の部員を対象に実施予定です。

講座内容：

1. AIで変わる仕事と働き方
2. 使ってみよう！身近なAI
3. 考えてみよう！AI 活用
4. 検証してみよう！AI活用

申し込み方法：やまがたAI部が提供するプログラムの中に「AI活用アカデミア」をもとにした講座を追加するため、一般募集は行いません。詳細はやまがたAI部にお問合せください。

■期待される成果

本協定による取り組みでは、山形県全体に大きな成果をもたらすことを期待しています。

1.企業の競争力向上
AI活用レベルの向上により、企業の日常業務は効率化と高度化が進み、生産性が飛躍的に向上すると見込まれます。これにより、県内企業の競争力が大きく強化されるだけでなく、AI導入を通じた新たなビジネスモデルの創出も期待されます。

2.次世代AI人材育成の可能性検証
高校生向けの「AI 活用アカデミア」プログラムは、実証実験として実施されます。この実験を通じて、LINE ヤフーの最先端カリキュラムが高校生のAIスキル習得にもたらす効果や、地域のAI教育水準向上への影響を検証します。成功すれば、将来的に多くの高校生に専門的なAI教育機会を提供し、キャリア選択肢を拡大させる可能性があります。

3.地域内人材循環の促進
企業のAIリテラシー向上に伴い、AI人材としての若者の受け皿が拡大します。これにより、地元企業と高校生のマッチング機会が増加し、UIターンの促進にもつながる可能性があります。結果として、地域全体の活性化が期待されます。

4.やまがたAI部の機能強化
企業向けプログラムからの収益の一部がやまがたAI部に還元されることで、AI 教育活動がさらに拡充されます。これにより、持続可能なAI教育エコシステムが構築され、より多くの高校生にAI教育の機会を提供することが可能となります。

これらの成果が相乗効果を生み出すことで、山形県は「AI先進県」としての地位を確立し、地域全体の産業競争力と人材力の飛躍的な向上が見込まれます。本協定は、山形県の未来を切り拓く画期的な取り組みとなることが期待できます。

• LINE ヤフー株式会社 LINE ヤフーテックアカデミー 事業推進責任者 谷口 美明

当社では数年にわたり AI・生成AI関連の社員教育に力を入れてまいりました。今回提供するプログラムは、LINE ヤフーグループ内でも大変人気のコンテンツです。AI活用のリスキリングを通じて、やまがたAI部様と協業できることを大変嬉しく思います。今回の協定をひとつの先駆けとし、我々LINE ヤフーテックアカデミーの目標である「日本のIT人材不足の解決」をさらに推進してまいります。

• キラメックス株式会社 代表取締役社長   樋口 隆広

この度、やまがたAI部様と協定を結び、山形県内のAI人材育成に貢献できることを大変光栄に思います。当社のリスキリングプログラム『AI活用アカデミア』は、企業で活躍されている方から、地域の高校生まで、幅広い方々にとってAIの素養から実践的な活用までを学んでいただける内容となっております。
やまがたAI部様との取り組みにより、地域の未来を担う人材育成に大きな可能性を感じています。本取り組みにより、AI技術の普及と活用をさらに後押しし、地域産業の発展と未来の IT 人材育成に貢献できるよう、全力を尽くして参ります。

• やまがたAI部運営コンソーシアム会長松本晋一よりコメント

この協定は、山形県のデジタル人材育成において画期的な一歩となります。LINEヤフーとキラメックスとの連携を通じ、高校生向けのAI教育と企業向けのAI活用支援を並行して推進できることに、大きな喜びを感じています。
私たちは、県内企業のAIリテラシー向上と次世代AI 人材の育成に尽力することで、山形県の産業競争力を高められると確信しています。この取り組みにより、山形県がAI活用の先進地域として飛躍することを目指し、全力で邁進してまいります。

やまがたAI部は当社代表取締役社長・松本晋一が「日本のデジタル化は若者から！」という強い想いから発起人となり、地元企業や高校に自ら声がけを進め立ち上げました。現在も運営コンソーシアムの会長を務めています。また、立ち上げ当初より、当社としての支援も続けています。
このAI部の活動により、若者のデジタル教育を加速させて日本製造業のデジタル力を強化、さらには地方企業と若者の接点を作ることによって地元企業への関心を高め、地方活性化を進めることを目指しています。
引き続き、当社としても若者へのAI教育の支援を通じて、全国の製造業のデジタル力向上、そして地方活性化に貢献してまいります。